【スクール・コンペ】商品の店頭POP・売場ブランディング

OVERVIEW

樽で熟成させたプレミアム紅茶「THE CASK AGING」のペルソナ設定・売り場ブランディング・売り場で展開するPOP制作を行いました。結果は【不採用】(応募58名のうち、2名採用)でしたが、採用作品との比較・分析をまとめました。(制作時間:24時間)

YEAR 2021

クライアント情報

株式会社TeaRoom様が掲げる「お茶で、日本文化の価値を世界へ証明する」をもとに、2021年7月に販売開始された、樽で熟成させたプレミアム国産紅茶「THE CASK AGING」。年末年始のプロモーションに向けて、女性をターゲットに商品の価値伝達を主軸とした販売促進が行われました。

コンペ要件

【目的】

・売り場でのTHE CASK AGINGの価値伝達
・THE CASK AGINGを通して、新しい時間の過ごし方を提案する


【ターゲット】

特定のペルソナを独自で以下、設定しました。


売り場ブランディング制作物


工夫したこと

①ターゲット心理を深掘り

設定したペルソナが本質的に何を求めているのか?そのペルソナに対して、プレミアム国産紅茶「THE CASK AGING」がどのような価値を提供できるのか?の2点をすり合わせながら考案を進めました。また、ペルソナが日常や習慣の中で思考していること・選びとる基準を言語化しながら、ペルソナの日常空間に溶けこむほど身近にある商品であることを想定しました。

その上で、プレミアム国産紅茶「THE CASK AGING」が日常の中にある「特別な時間」を演出するものだと位置づけ、「私だけの時間・空間=BACK STAGE」としてコンセプト設定しました。


②プロモーション期間を意識した売り場づくり

年末年始をまたぐプロモーションでもあるということで、コンセプトイメージを崩さずにより身近に商品を感じて頂けるよう「スケジュール帳・日記」とのコラボを提案しました。そうすることで、お客様が自分の姿を投影して売り場に関心を持って頂ける・立ち止まって頂けると考えました。


店頭POP制作物


工夫したこと

①商品イメージからトンマナ設定

商品そのものが持つ深いコクを感じさせる赤(茶)色こそ、ビジュアル面においてお客様に最も知って頂きたい視覚情報だと考えました。その為、商品イメージから背景色であるメインカラーを抽出しました。


②キャッチコピーの提案と、写真を複数枚配置。

コピーとの親和性を意識して写真を選定。お客様がPOP全体から物語を感じて頂けるよう、Z型の視線誘導を意識した上で左上にコピーを配置。その流れで写真を斜めに2枚配置し情景が思い浮かんで頂けるようにしました。


③特別感を演出したフォント選び

フォントはCinzel、カラーは#でゴールドの色味を出しました。コピーと合わせて特別感、POP全体の高級感の演出に繋げました。


コンペ不採用分析

今回不採用ということで、採用者と自身の制作物を比較・分析し、振り返りました。

次回のブランディング制作でこの経験を活かしていきたいと思います。


①店頭購入が困難だったこともあるが、実際に商品を購入した上でのリアルな使用感や体験・イメージをデザインに反映することができなかった。

お客様に共感頂けるように、商品・売り場をブランディングしていくにあたって、「現場・現物・現実」をもとに自分自身が商品の良さを体験し、理解を深めていくことが重要だと再認識しました。


②ペルソナの内的要素の深掘りだけではなく、外的要素も併せて具体性を上げていくことでターゲットをより明確化させる必要があった。

ペルソナの思考や価値観といった内的な部分の深掘りできました。

一方で、ペルソナの普段の行動や客観的に周りからどんな風に思われているのか・世間のトレンドで言うとどの要素を持っているのか(例:丁寧な暮らしを好む。韓国や淡色コーデが好き。など)といった外的要素も具体性を上げて組み込むことができれば、よりペルソナにアプローチできたブランディングに繋がったのではと思いました。


③コンセプトと実現性の高い売り場づくりの親和性が不足していた。

【「私だけの時間・空間=BACK STAGE」のコンセプト】と【プロモーション期間連動の売り場】をどのように違和感なく繋げ、且つまとまったものとしてブランディングするかの親和性やアイデアの引き出しが少なかったように思います。お客様にコンセプトだけでなく、手に取って頂きたい商品そのものの魅力が伝わるような売り場づくりを今後も研究していきたいと思いました。