みやこ祭プロジェクションマッピング
アワードで最優秀賞をいただいたご縁で、大学祭実行委員会に頼まれてプロジェクションマッピングを上演。大学時代で1番大変だったプロジェクト。 右下の WEBSITE より動画視聴可能。
アワードで最優秀賞をいただいたご縁で、大学祭実行委員会に頼まれて始まったプロジェクトは想像以上に大変なものだった。
【概要】
アワードの時の1つ上の先輩と2人で、約25人のインダストリアルコース学部1年からM1の方までを統括し、完成させた。4班に分け、5分程度の作品を4つ組み合わせることで作り上げている。
床や壁など空間全体にプロジェクションマッピングをする、エリアプロジェクションマッピング(造語)を行った。 大学祭のテーマが「WATCH」で そこから私が考えた「unreal」というコンセプトを軸に4班の映像をまとめ1つの空間作品を作り上げることができた。たくさんの方にご来場いただきとても嬉しかった。
【技術】
測量や機器の収集、設置、当日の投影なども全て学生が行い、音響装置以外で業者の介入は一切なく、非常に大変なプロジェクトだった。
作品は中庭を囲う建物と床に計10 台のプロジェクターを使うことで実現しており、映像と音楽の同時再生のためのパソコンの同期は私がopenFrameworksを使いOSCという通信規格で有線で行った。
映像自体は測量したデータからCINEMA4Dなどを使いデータに合うように作成した。
以下はプロジェクトの流れの記録である。
【場所の選定】
プロジェクト自体は大学3年の4月頃に持ちかけられた。
場所決めから始まり大規模な商業的プロジェクションマッピングはできないと判断し、中庭全体をプロジェクションマッピングすることにより空間を演出するエリアプロジェクションマッピング(造語)をすることに決めた。
【チーム結成〜プロジェクト崩壊の危機】
次に、ある程度の長さのプロジェクションマッピングの映像制作と設営を両方行わければいけなかったため、ある程度の人数がこのプロジェクトには必要だった。幸いインダストリアルアートコースの学部1年からM1の方まで25人が集まってくれたが、これが苦悩の始まりでもあった。
アワードの時の1つ上の先輩と2人で統括していたが、映像制作の経験がない1,2年生に映像制作の仕方を教えなければいけないこと、測量、投影実験、機材集め、設営、その管理などによる時間の無さ、そして人数の多さによる意見の食い違いが1番の障壁となってしまった。夏休みも半分を越え、本番は近づいていたが内部は分裂しかけ、中々プロジェクトは進まず私たちは焦っていた。
【プロジェクトの立て直し】
その時思い出したのはアワードの時、しっかりとプロジェクトを進めていた先輩方の姿だった。そこからはスケジュールを練り直し、大人数を4つの班に分けることで完成できるよう全体を整え直すことができた。また、こまめに連絡をとることの重要性も知った。
最終的にこのプロジェクトで成長したのは技術よりも大人数をまとめてプロジェクトを進める力だった。
【当日】
たくさんのお客さんが中庭に集まって鑑賞してくれて、とても嬉しかった。
また、一緒にプロジェクトに参加してくれた仲間も嬉しそうな顔をしていて、やりきれて良かったと心から思えた。
物凄く大変な日々だったが、その苦労が報われた瞬間だった。