WS「うんめいの人はだれだ?!仮面パーティー」企画
地元小学校と連携し、図工授業で自分たち学生が教師の立場になって、教育のための創造的な「楽しく作って遊ぶ」ワークショップを企画しました。
【概要】
WS名:うんめいの人はだれだ?!仮面パーティー
開催日:2018/06/29(小学校でのイベント)
2018/07/22(地域へ成果公開)
場所:相模原市立桜台小学校
対象:4年生2クラス(35+35=70人)
構成:1部 工作、2部レクリエーション
【コンセプト】
仮面×同級生 奇妙な舞踏会でのコミュニケーション
自分で作った仮面をかぶることで自分ではない自分になる。同じく誰が誰かわからなくなった同級生と、お互いが何者かを意識せずロールプレイ感覚で楽しむ時間の創造。
小学校4年生はグループで行動し始める年頃。だからこそゲーム感覚で、話したことのない子と自然に話せるようなワークショップ。
【サブコンセプト】
仮面を通しての個性の表現。
表現方法は一般的な画材だけでなく自由度の高いもの。身の回りのものも作品になり得ることを意識してもらう。
【進行】
▽案出しの様子
【当日】
アカイト伯爵から、運命の相手を探すためのパーティーの招待状が届いた!
こだわりのオリジナルの仮面をつくってパーティーに参加しよう!
運命の相手は見つかるかな…?!
1部 工作
場所:教室
アカイト伯爵から仮面パーティーに招待されたことを伝え、パーティーに行くための自分の仮面を作成。
事前に作成した紙製の仮面のテンプレートに自由に装飾をつける。
企画側はお菓子のパッケージやペットボトル、布などを用意した。また、即興ではなく、前もってイメージして作りたいという子どももいると想定し、各家庭からの持参も可能にした。
子どもたちの性格(細かい装飾を丁寧に作る子、偶然の形を楽しむ子、多種多様な素材を重ね合わせる子)も作品に表れていた。
また、企画側でも予想しておらず興味深かったことは、子ども達の間で一種のムーブメントが起こることだった。誰かが目にセロハンを貼ると、それいいね!とどんどん取り入れていく。装飾の仕方も想像の範囲を大きく超えており、柔軟な姿勢に私たちは驚かされた。
2部 レクリエーション
場所:体育館
事前に配布したリストバンドに記号と数字が書いてあり、それが同じ相手を探す。
記号と数字のそれぞれで音に合わせて指定された動きをし、同じ動きをしている子から同じ記号数字の相手を探して行く。
動きを簡単かつ少し変わったものにしたので、それだけでもとても楽しそうに参加してくれた。
自分と同じ記号数字の相手が見つかったら、手を上にあげて「バディー!」と言うという決まりをつくった。相手が見つかった子どもたちはその周りにいた子達との会話を楽しんでくれていたように思う。
反省点
・企画や設定を練りすぎてWS準備が少し短くなってしまった気がする。準備にどの程度の時間がかかるかの想定が甘かった。スケジュールマネジメントが大切。
・テンションの上がりすぎた小学四年生には予想よりはるかに指示が通りにくかった。
テンションと雰囲気は保ちつつも指示を通らせる仕組みを考える必要があった。
【地域公開日】
子ども達の親御さんや地域の方々が今回制作した子ども達の作品を観覧に来る成果展。
予算を考慮しながら、作品展示だけでなくWSの流れや雰囲気も伝わるよう、仮面と同じ素材を使用した看板を作成したり、WS中の写真を壁にランダムに貼り付けるなど様々な工夫をした。
制作した仮面と着用したマントは、子ども達が着た時の印象に近づくよう、小学四年生の平均身長程度の高さに設置した。マントには子ども達の手書きのキャプションを貼り付けた。
▽作品がずらっと並ぶ様は圧巻だった
▽WSの流れがわかるようイラストを交えたプレートを作成
▽仮面をつけた集合写真と、外した集合写真の展示 PCで映像の展示
記録映像で我が子を観て喜んでくださる親御さんも多かった。
2クラス合同のプロジェクトで、かつ顔が見えない状態であり、普段仲良くしている「グループ」の垣根を超え、個人と個人という関係での交流がうまくできたのではないかと思う。