PCでの自習中にSNSや娯楽アプリを無意識に開いてしまう癖に終止符を「強制終了ちゃん」

OVERVIEW

PCでの自習中にSNSや娯楽アプリを無意識に開いてしまう癖を抑制するアプリケーション

YEAR 2022

制作目的:
 コロナ禍によって、在学している大学の講義がオンラインで実施されるようになった。
オンライン授業では課題の量が多く、家での自習の時間が多くなったが、自宅学習は自習を妨げる誘惑が絶えない。物理的な誘惑は距離を置く事で遮断する事が出来るが、作業するパソコン内のアプリやサイトを一定期間開かない様に設定する作業はとても手間である。そこで、簡単に操作ができ、アクセス禁止条件を柔軟に設定できるアプリケーションを作成した。

アプリケーション概要:
 アプリケーション名 - 強制終了ちゃん
 製作期間      - 3日間
 使用言語      - Python 3.9
 主な使用ライブラリ - Shelve, Tkinter, wingui32, subprocess
 ソースコード    - github - natunayu
 実行可能環境    - Windows10, 11
 動作        - 制限中アプリ・ウェブ上で制限されたワードを含むサイトを開く         と強制的にそのアプリ・サイトを閉じる。


使用方法:
 起動すると以下の様な画面が開く。

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制限中アプリ欄 - 制限しているアプリの一覧
制限中ウェブワード欄 - 制限しているウェブ上のワード(サイトのタイトルを判定する。例えば、制限ワードにYouTubeと入力するとYouTubeは全て見られなくなるが、ゲームのタイトルや固有名詞を入れる事でYouTubeのコンテンツの中でも娯楽と判断する様なコンテンツのみを制限する事が可能。)
OFFボタン - 押す事で集中モードになり制限中アプリ・制限中アプリ及び制限中ウェブワードのあるサイトを制限する。
現在のアクティビティ - 集中モードがONの時、自分が開いているウィンドウの名を表示する。
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「起動中アプリから追加」を押すと起動中のプロセス一覧が表示される。


「追加する」を押すと制限中のアプリにLINEが追加されている。
「集中モードはOFFです」と書いてある下のボタンを押すと集中モードがONになり、制限中アプリ及びウェブワードのあるサイトを制限する事ができる。

制限中アプリに追加されているLINEを開いた場合、ダイアログが表示されたのち強制終了する。ウェブサイトの場合、制限ワードを含んだタブだけを閉じる。


使用結果:
 身内の3人にこのアプリを導入し使用してもらったところ、全員が以前よりもパソコン内での作業に集中できたと述べた。
 また、パソコン起動時にアプリケーションが自動的に立ち上がるように設定すると、より作業への取り掛かりが良くなったと言う意見があった。
Windows - 起動時に自動的に実行するアプリケーションの設定


展望と考察:
 当初想定していた簡易性に優れたアプリケーションを作成する事ができた。「Tkinterを使ってGUIアプリを作りたい」と言うサブ目的を達成する為にあえてPythonを用いたが、GUIをもっと綺麗に作る事ができ、拡張性に優れたアプリにするならばC#.NETなどの方が良かったのではないかと考える。


おわりに:
 「意識が生活を規定するのではなく、生活が意識を規定するのである」と言うあまりにも有名なカール・マルクスの言葉があるが、ゲームやSNSサイトなどパソコン内の環境でも同様に怠惰な意識を肥大化させられている。このアプリケーションによってそれらを抑制し作業の効率化を図る事ができたならば幸いである。


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