実はガッツリなソフトウェア開発だけでなく、MVP開発のご提案や、ビジネスの壁打ちの領域にも頭を突っ込んだりしています。

というのも、ガッツリ開発だと開発費用として最低でも500万円程は頂かないと案件化できない現状があります。なのでご依頼がきてもお断りすることが多くありました。そうやって予算が低くくて面白いアイデアをお持ちの個人や企業を支援できない現実を目の当たりにしました。

そこから、アイデアを形にしていく企画段階から何か支援ができないかを考え始めました。

そこでスタートさせたこと、考えたことが2つあります。

1. ビジネス壁打ち相談
2. MVP開発支援

1. ビジネス壁打ち相談

ちょうどそのときバーチャルランチクラブが流行っていたのでそれを使って人と繋がり、自分が壁打ち相手になれることをお伝えして、後日壁打ちを行うということを行っていました。

そこから徐々に本気に近いヒアリングを行うようになってきました。

簡単に何をやっていたかをご紹介していきます。

1.1 ビジネス壁打ち相談 - ヒアリングシート

以下の項目でヒアリングシートを作って壁打ち希望者に事前に記入をしてもらって、MTGを行っていました。

1. 作りたいプロダクトは一言でいうとどんなサービスか
2. プロダクトを作りたいと思った背景、思い
3. プロダクトの対象は誰か(誰の為のサービスか)
4. その人が持つ課題は?
5. 課題をどうやって解決するか
6. その結果、対象が得られる価値は何か?
7. プロダクトにおいてどうやってお金をもらうか、お金をもらう箇所はどこか?
8. ベンチマーク(参考にしている)するプロダクト、サービスは何か?
9. 顧客獲得の方法の想定を教えてください
10. 課題を持つ人たちはどのくらいいるのか?
11. 既存の課題解決方法があったら教えてください
12. 課題解決の流れでシステム化する箇所はどこか
13. 解決方法にIT以外で代替案はあるか、ある場合は具体的に教えてください
14. 課題を解決する上で障壁とは何か?

1.2 ビジネス壁打ち相談 - ヒアリングをまとめる

壁打ち希望者からヒアリングシートを受け取って、それをMiroで可視化してMTGを進めるようになっていきました。壁打ちミーティングをやるときに可視化されていることで意見がでやすかったり、自分でもまとめる上で俯瞰して全体を見ながら考えられ頭の中も整理されてよかったです。

1.3 ビジネス壁打ち相談 - 実際に壁打ち

僕は当時ベトナムにいたということもあって全てオンラインミーティングで行いました。

会話を進める中でこのようにしてMiro上に上がった意見を羅列していきます。

ちなみにこうやってボード上でヒアリング項目を順番に深ぼっていくと大概の人が、「どうやって解決するか」に対しては一生懸命アイデアを出すことに注力しているんですが、実際の「課題」と「その対象者」があまりにもフワッとしていることが多いことがわかってきます。

「プロダクトを作りたいという思い」に引っ張られがちなのと、世の中に転がる情報に振り回されて、最初のアイデアが大きすぎる傾向があることもよくわかりました。

なので壁打ち相手の僕はそのあたりに気づきを与えて仮説の段階であっても、その仮説の課題、対象、そして課題に対する解決策に整合性が取れるようにすること、あとはアイデアが初めから大きくなりすぎないよう誘導していっていました。

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※壁打ち依頼者からの要望で全ては載せてません。ご了承ください。


2. MVP開発支援

ビジネス壁打ち相談でやってきたことの次に、試作&検証までもっていけないかを考えました。

それがデザインスプリントを交えたMVP開発支援です。どういうことを考えていたかを以下に記載しておきます。これは残念ながら計画のみで実際にプロジェクト化されることはあませんでした。

プロダクト開発における初期段階のMVPを高速(最短1カ月)で開発することで、DXを検討している企業様をサポートできないかと考えたわけです。

デザインスプリントによる「現状の分析~課題の発見、アイデア出し~壁打ち、プロトタイプによる仮説検証」を壁打ちかつ、5日間という短い期間でガツッと一緒に進めて、「MVP開発」部分を自分の会社であるEnlyt(会社ホームページ)とSupremeTech(会社ホームページ)でできたりしないかなーと考えました。

デザインスプリントは5日間集中して行い、フィードバックを得ることができるので実施して満足してしまうというケースも少なくありません。

ここでソフトウェア開発ができるEnlytではこのデザインスプリントの手法とMVP開発をセットで提供することで、せっかくのビジネスアイデアを検証で終わらせることなく形に残し継続する機会を提供することで新規サービスによるビジネスの成長に貢献できるのではと考えました。

当時のスタッフがまとめた資料があるのにこちらに貼っておきます。

まとめ

開発だけでなくこのような形で開発の前段階から皆さんと関わっていけます。これと掛け合わせるのか、もしくはプロジェクトに合わせてアジャイル・スクラムなプロジェクトの進め方の指導や、単体のプロジェクトではなく会社全体のプロジェクトを横断的に管理す組織を整えるなど、企業の取り組みのフェーズ毎で関わり方を変えながら一緒にやれるのではないでしょうか。