2018年NHK高専ロボコン出場ロボット
2018年NHKロボコンに出場するためのロボットを作りました。上手く伝わるかどうか不明ですが、そもそもworksの使い方も違う気がしますが、どういう過程でこのロボットが出来上がって行ったのか書いてます。
前書き
ここには実際にNHKからの課題に対してどのように応え、ロボットを作っていったのかについて書いていこうと思います。それまでの課程やチームについて知りたい方は
こちらへお願いします
2018年NHK高専ロボコン課題
読むのは大変すぎると思いますので要約しますと
フィールド上に配置された高さの異なるテーブルにペットボトルを投げ立てるというものです
動き
このロボットは開始直後に合体をし、他のテーブルには構わずにまっすぐに中央の最も得点の高いテーブルに向かいます。
合体後は高さが約2.5mにもなります。
合体をするのは、テーブルに高さがあるため可能な限り近づいて、ペットボトルを発射するためですが、この他にもう一つ大きな理由があります。
noteを読んでくださった方はわかると思いますが、正直なところ私たちにはそこまでの技術力がありませんでした。
- ブラシレスモータを回すことができるモータードライバの開発は失敗しており、足回りにはDC直流を使うほかなく、高速高精度の動きは見込めません。
- 空気圧技術に関しては長年に渡ってロステクしていたものを復活させたばかりで知らないことも多く、多くを頼るにはまだまだ不安がありました。
- 機械加工に関しても機械科の人間は1人しかおらず、たくさんのパーツの加工には無理がありました
などなど。さらりと上げるだけでも多くの問題を残していました。
目標
そんな中、目標として定めたのは
自信をもってスタートゾーンにロボットをおけるようにする ということと
無理してうわべを取り繕うのではなく例えローテクでも自分たちにできることを用いて、最大限の魅力を引き出す
ということです。
これはチームに繰り返し呼びかけました。
こうしてアイデアだしをした結果、
合体をして他のテーブルを無視し、まっすぐに中央を狙おうというものになりました。
別の言い方をすれば、違うテーブルを狙うだけの余裕はありませんでした。プログラムも実は他のテーブルに向かうものは入っていません笑
ですが、それだけその中央には力を入れようということになりました。
チームみんなで一つのことに全力投球することにしたのです。
工夫
足りない部分は工夫で乗り超えるのがロボコンだと思っています。開発だけが全てではありません。
- まず合体部分は強力な吸盤を用いることにしました
- ペットボトル発射のロック機構にはシートベルトを使いました
- ハニカムプラダンを使い、カッターでも作業ができる形をとりました
- 装飾やストーリーには一段と力をいれ、時代設定やストーリーなどを作り、一貫性を以てNHKのインタビューに答えるようにしました。
結果
大会当日も、前前に動きを入念打ち合わせをしました。
そのおかげもあり、当日は入場から届いたロボットの調整とかなりスムーズに行きました。
途中レギュレーション通らないなどの問題もあり、結局バタバタはしましたが何とかまにあい一回戦。。。。
まさかまさかの通信トラブルでした.....
対して相手は一本。練習では数本は確実に立てれていただけに。。と言ってもしょうがありません。次に備えます。
原因はBluetoothの混戦ということで、会場でチーム全員で知り合いに声をかけまくり
そして二回戦。効果があったのかどうかはわかりませんが、途切れ途切れながら通信が行えました。
しかし先制点は相手。
そしてもう大会終盤、もう負けかと思った時に通信が繋がり、残り2秒で3本のペットボトルを建てることに成功しました。
会場は大盛況!!
僕もチームメイトも泣いていました。
最終結果としては初戦敗退。しかし本田技研さんから賞を頂き、チームみんなも悔しいながらふっきれた気持ちでいることができました。
後日東海地区のNHKの放送をみると、、正直ほとんど僕たちの尺!
完全に持っていきましたね。
試合には負けましたが、一番輝いたチームの一つだったと思います。
まとめ
大切なことは技術力はもちろんですが、見せ方であると学びました。
これはコンテストのみに言える話ではありません。
これしかできないというものも、戦略の組み立て方や見せ方でこれでしかできないというものに変える(見せる)ことができます。
技術力というフィールドで勝てなければ、別のフィールドに持ち込めばいいとです。
今回は見せ方を意識しました。その結果、インタビューや取材も多く目立つことができ、初戦敗退でありながら賞をいただくことができました。技術力がないということさえも一つのアピールする為の要素の一つとなったのです。
何かを作り出す時には、何らかの理由や意味を持たせることがとても重要です。
実際にお客のてに届く製品であれば、わかりやすいですがロボコンなどはこの部分が意外と難しいです。
なぜ作っているのかも明確にわかれば、自身やチームのモチベーションもつづきやすいでしょう。