[Remake]企画・開発フレームの制作(ワークシート開発)

OVERVIEW

以前学生向けに作成した1枚企画書のリメイク 企画の概要を1枚で納めるとともに、必要要素を段階的に掘り下げていけるように設計。 制作期間:2日程度

YEAR 2019

背景

元来、顧客に対するプレゼンのハンドアウトとなることが多い企画書において、長々とした書面が好みに合わず、シンプルで定型化された仕様を模索していました。そのため、1枚企画書の概念は非常に共感するところが多く、いずれ仕事に取り込みたいと思っていましたが、なかなかコレといったフォーマットに出会うことがありませんでした。

長年、そんなモヤモヤを抱えていましたが、ある時学生に企画の作り方、まとめ方をレクチャーする機会を得て、せっかくだからと開発に挑戦したのが、このPlanningSheetの原型です。

今回、学生向けに作ったフレームのコンセプトは受け継ぎつつ、ビジネスでも活用できるように要素を付加、デザインを一新しました。

ポイント

・企画書に必要な主な要素が1枚に整理されています
・企画立案のステップを想定して作成しているため、順序だてて考えることができます
・対になる要素については、カラーリングやデザインでまとめています
・PowerPointのテンプレートにしていますので、そのまま入力するだけで使えます
・フットワークを軽くするため、連絡先の記入欄ではなく名刺の添付領域を設置しました
・そのまま印刷して、手書きでの企画検討フレームとしてもご活用いただけます

ダウンロード

下記のリンクからダウンロードいただけます。
使ってみた感想を是非お聞かせください。

PlanningSheetダウンロード

開発プロセス

▼リサーチ

まず開発前に、Web上で紹介されている1枚企画書をリサーチしました。ただ、いずれのテンプレートも企画書としてのデザインは優れているものの、考えた企画を落とし込むツールであって、企画を考えるガイドになっていないことが不満に感じました。

そこで、どのようなフレームなら良いのか、自身の経験と世の中にあるいくつかのフレームワークを参照し、企画立案のプロセスや必要な要素を再整理しました。

設計

整理したプロセスと要素を基に、紙面上での構成を検討し、大まかな配置を決めました。その際、あくまでの思考プロセスに基づいて...いうなればこのフレームを利用することが企画立案のトレーニングになるように構成しました。

特に、プロセスを辿りやすくするために、要素の絞り込みや統廃合に時間をかけました。企画者として想定すべきポイント、顧客に伝えるべきポイントをしっかりと表現できるよう、複数のプロトタイプを制作し比較検討しました。

デザイン

あえて、横一列や格子状のデザインとせずに、各要素が積み木のように組み合わさっているデザインを目指しました。全体として、流れはありつつも、一体化しているイメージにしたかったためです。また、大まかなプロセスは左上に配置しているイラストと同期させ、全体の流れが分かりやすくなるよう工夫しました。

要素間の関連性については、カラーリング含めてグループ化し、間に関係を表すアイコンを配置することで意味を付加しました。ただし、各要素そのものは使用者が自由に使えるようシンプルに四角のフレームとしました。

カラーやイラストはアップテンポな空気感を作るために、ビビットなキッズカラーで構成しています。ただし、子どもっぽくなりすぎないように、少しだけ彩度を抑えめにし、かつ四角ベースで固めのデザインにしています。

調整

最終的に提案者の所属・氏名・連絡先を記載する欄を廃し、名刺添付領域に変更しました。これは、企画を書き上げたあと、すぐに稼働させられるよう無駄な要素を省きたかったためです。その結果、デザイン上やや企画内容を記載する領域が圧縮されましたが、sの辺りは、情報量を絞る必要性も考え、許容しました。

また、各欄にシンプルなアイコンを置きました。これは、企画を記述する上で論点がずれないようにするための縛りとして配置しています。それぞれの欄の意味説明の補足としても有効に機能すると思います。