【自主制作】結婚式場の料理試食会チラシ

OVERVIEW

新卒で入社した冠婚葬祭業で作成したチラシのリメイク (式場の外観や料理の写真はすべてフリー素材です。式場名も仮名です。)

YEAR 2022

【要件定義】

■ターゲット

結婚式場で挙式・披露宴のご契約を頂いている新郎新婦

新郎新婦のご家族

■試食会の概要

<新郎新婦へのねらい>

選べる料理のランクが多く、カタログ写真をみて打ち合わせしてどのランクを決めるのではなく、実際にどのような流れで料理が運ばれてくるのか実際の雰囲気を感じてもらい、料理はどれがいいか考えていただいたり、その間にどのような演出ができるのか考えるきっかけにしてもらう。

<式場側のねらい>

5,000円で15,000円コースと16,500円コースが食べられるお得感を感じてもらい、ご家族様も参加可にすることで式場のパーティ部門の売り上げを上げる。

実際に食べてもらって、当日の料理を少しでも高いランクの料理を選んでもらう機会にして、ブライダル部門の売り上げを上げる。

■用途

チラシを配布したり、貼りだししたりの宣伝ではなくウェディングプランナーから直接どのような試食会か説明し、手渡しするチラシ。新規顧客獲得よりもすでに契約いただいた新郎新婦に対しての宣伝。


【当時制作したチラシ】(自主制作)

■制作年   2018年

■使用ツール illustrator

※実際に作成したものではなく、当時制作したチラシを可能な限り再現して作成したものです。料理写真もフリー素材を使用しています。

フレンチ料理の見た目の華やかさを見せるように料理写真が全面に見えるように背景に配置しました。プランナーから直接説明するものなので情報量をある程度少なくし文字の量を減らして見やすくしました。

写真のインパクトはあるが、文字が単調で写真と被って見えにくくなっている箇所がある。


【デザインを学びリメイクしたチラシ】(自主制作)

■制作年    2022年

■使用ツール  illustrator

        Photoshop(写真の加工のみ)

※写真はすべてフリー素材です。式場名・住所も仮です。実際の式場・住所とは関係ありません。

【工夫した点】

■要素のまとまりを意識

当時作成したチラシは文字を置いただけになっており、読みにくさが感じられましたが、タイトル・試食会の概要・参加費・ドリンクメニュー・住所などそれぞれのまとまりを意識して、どのようなチラシなのかすぐわかるようにタイトルを一番上に置き視線を惹きやすいように上に配置しました。さらに背景の半分を白にすることで見やすく、視線の優先度を上げるように意識しました。

■写真

フレンチ料理の華やかさを意識した料理を上から撮影したような配置はそのままにして、2種類の料理写真を配置して、チラシを見た人のイメージが浮かびやすいこと、2種類のコースをどちらか試食できることを意識した配置にしました。

料理だけだと全体にさみしさもあったため、式場外観をillustratorの画像トレースの機能を使い、イラスト風にして住所の位置に配置。そのままの画像を使用すると全体的な黄色っぽい配色に合わないため、イラスト風にしてぼかしと背景の色で全体の色味を整えました。

■テキスト内容

プランナーから直接説明するにしても、チラシをもらった新郎新婦が家族を誘うときに見せる可能性もあるため、当時作成していたチラシでは「試食とはすこしずつ食べられるものなのか?」「どちらも食べられるものなのか?」など、新郎新婦以外が見たときに圧倒的に情報が少ないと感じました。そのため、シャンパンオープンのシーンや運ばれてくるタイミング、試食はどちらかのコースを5,000円でお得にフルコース召し上がっていただけるという情報を追加し、直接説明をされていない人にも情報が伝わりやすいように整理しました。

さらにドリンクメニューを追加したのは、参加を考えているご家族様のなかにはアルコールもでるのか気になっている方もいたので、こちらも実際のドリンクコースにあるものが当日試飲できるということもわかるように入れました。

■背景

全体を紙テクスチャにして、ただの白背景よりもテクスチャがあることでチラシ感と良質な紙を使用しているかと感じられるようにしました。下半分の背景もテキストのまとまりを意識して配色し、参加費は大理石のテクスチャ、ドリンクメニューと住所の背景はPhotoshop効果の荒いパステル画で加工して、全体のバランスを整えました。

■その他

結婚式場だからといって品格さを前面に出しすぎず、安っぽく感じさせないようなデザインになることを意識して作成しました。フォントはできるだけ明朝体を使用し、冠婚葬祭らしい丁寧さ・品格さなどを表して、配色は温まりや親しみを感じられるような黄色寄りの暖色で配色しました。今回のチラシでターゲット層に伝えたいことは、「5,000円でこれだけのお値段の料理が同じ量を食べられる」というお得感なので、余白を多くしすぎたり、ゴールドなどの配色を避けて、親しみやすいデザインになることを意識してデザインすることを心掛けました。

作成していた当時は、チラシの見た目のみ意識して、ターゲット層や見やすさ、わかりやすさなどは全くと言っていいほど意識していませんでした。デザインを学んだ今だからこそ、伝えたいことは何か、最終的な目的は何かなど考えることでよりよいデザインができることを学びました。