けものフレンズ Cellien May Cry

OVERVIEW

人気アニメ『けものフレンズ』の二次創作としてUnityで自主制作した、3DアクションRPG。2017年2月に制作開始。2022年5月にSteamで公開。

YEAR 2017 - 2023

『けものフレンズ』の二次創作ゲーム。ハックアンドスラッシュなアクションRPG。ダンジョンはランダム生成。ダンジョン内で仲間を助けよう。助けた仲間を呼び出して共に戦うことができる。仲間の数は30人以上。敵は60種類以上。難易度が4段階あるので、アクションが苦手な人でも楽しめる。 

スクリーンショット

■ザコセルリアンとの戦闘

■タイトル画面

■オープニング

■拠点となるジャパリ図書館

■フレンズを救助

■ボスセルリアンとの戦闘

■フレンズとの共闘

■謎のセルリアン?

■ステージがどんどん増えていくパーク地図

■建物がどんどん増えていくジャパリ図書館

プロモーションビデオ

コンセプト

1. 原作や関連作品の要素をゲームに落とし込む

原作のアニメ『けものフレンズ』に登場したキャラクターのうち主要なものは味方として共闘できるようにした。関連作品であるアプリ版や漫画版も踏まえて、原作を尊重しつつ独自の要素も加えてストーリーやアクションを構築した。他にも、キャラクターを救助するとそのキャラクターに関連する施設が拠点に追加されたり、温泉に浸かる・滑り台を滑るといった原作のシーンを再現できたりと、原作ファンを喜ばせる要素を随所にちりばめた。

2. カジュアルゲーマーもコアゲーマーも楽しめるゲームバランス

チュートリアルを充実させ、各種アクションの使い方を動画付きで解説するようにした。操作を簡略化するアシスト機能を設け、アイテムの使用や技の発動を自動化できるようにした。難易度には4段階あり、最も簡単な難易度であればアクションゲームが不得意な人でも快適に遊べるようにしている。一方、ボス敵を大幅に強化するアイテムや、ボス敵を倒すまでの時間を計測する機能、キャラクターのレベルを敢えて制限する機能など、コアゲーマー向けのやり込み要素も充実させた。

3. 複数の分野の知識を総動員

原作『けものフレンズ』は新生代の四肢動物の擬人化を主軸にした作品だが、このゲームでは無脊椎動物や中生代以前の動物も敵キャラクターとして組み込み、ストーリーが終盤に近づくにつれて敵キャラクターのモチーフとなる生物が進化生物学的にヒトに近づいていく演出をおこなった。また惑星科学を絡めて、最終ステージではカンラン石で構成される上部マントルやブリッジマナイトで構成される下部マントルに侵入したり、内核が7億年前に誕生したという学説をストーリーに関係させたりしている。さらには最終ステージの階層数がダンテ・アリギエーリの『神曲』地獄篇の歌数と同じ34であったり、隠しボスが倒されて大爆発したときに得られる経験値「19450716」がトリニティ実験の日付であったりと、私の持つさまざまな知識をストーリーや演出に採り入れた。

制作過程

2017年2月上旬にSNSでアニメ『けものフレンズ』が話題になり、私は『けものフレンズ』に夢中になった。同年2月下旬、『けものフレンズ』の二次創作ゲームを3DアクションRPGで作れば大きな話題になると考え、ゲームの制作を開始した。2018年1月から2021年10月までは、毎月25日に制作進捗状況を報告する動画をニコニコに投稿した。2018年7月にベータ版を公開し、ユーザーの意見やバグ報告を役立ててブラッシュアップした。2021年2月に完成し、ふりーむ!およびフリーゲーム夢現で公開した。翻訳者の協力を得て、日本語のほかに英語・中国語・韓国語にも対応している。その後もブラッシュアップを重ね、2022年5月にSteamで公開した。2023年には、これまでに培ってきたUnityスキルを用いて大幅な最適化をおこない、多数のキャラクターが戦闘しているときの処理が軽快になった。

なお、制作に当たっては著作権上の問題が生じないよう、「けものフレンズプロジェクト」が発行する二次創作ガイドラインを遵守して進め、また数多くの素材を著作権に配慮した形で利用させていただいた。特に、『けものフレンズ』はファンによって自主制作されたMikuMikuDance(MMD)の3Dモデルが多数公開されており、そのなかでゲームに利用可能なものを借用した。すべての素材提供者をエンディングクレジットに記載した。

評価

2022年4月にゲーミングメディア「AUTOMATON」にて紹介された。

フリーゲーム夢現が主催したフリーゲーム大賞2021にて、銅賞を受賞した。

2023年9月時点で、Steamで703件中96%の高評価レビューを受けた。


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