DM発送代行システム リニューアル
背景
自社プロダクトであるDM発送代行システムの注文フローのリニューアル。
デザインやUI/UXがわかる人間がおらず、営業と開発課の間だけで長年の改修を経てきた結果、入力内容と計算方法が極めて複雑にもかかわらず、入力用のモーダルが10枚近く表示されるなど画面情報の整理が全くされていない状態が続いていた。
このため、クライアントの一部に至ってはシステムの使い方が全く分からず、営業に電話して入力を依頼するという状況が発生していた。これにより、営業側の工数削減とユーザー体験の改善が急務となった。
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主な業務内容
▼仕様理解① 郵送に関する業界知識
封書・はがきなどの形式、その枚数、封入物などの封入方法や折り方など、DM発送に関する様々な仕様の理解が必要だった。
また、それらの登録内容によって見積金額が変わるものと変わらないものがあるが、これが理解できないと開発上の処理≒ページ遷移の要不要が判断できないため、まずはこれらの郵送の仕様について、営業や開発メンバーから綿密なヒアリングを行った。
▼仕様理解② 画面遷移時に、データをいつどこに渡すかの理解
ユーザーにとってはまとめた方が確実にわかりやすくなる情報でも、データ処理上の理由でどうしてもページを分けなければいけない、あるいはその逆のケースもあった。
そういう時に、どういうUIにすれば最大限わかりやすくすることができるかを検討した。
▼仕様理解①②に基づく、注文フローの再検討
改修前は実質的に入力画面が10~12ステップにわけられていため、これをおよそ6ステップにまとめるように変更。
ただし「入力項目そのものの数は変更不可」という大前提があったため、関連する項目はまとめる、一括で入力できるボタンを設置するなど、できるだけユーザーの負担が少なくなるように入力項目の総入れ替えを実施。
▼デザイン、実装
既存システムの改修という位置づけのため、デザイン上ある程度は既存システムと整合性を持たせる必要があった。よってトンマナやパーツ等はなるべく流用するようにした。
それでも全く新規のデザインパーツはあったが、社内で業務システムを担当できるデザイナーが産休等の理由により皆無だったため、中野がデザインも担当した。
なお開発については別部署・外注に依頼していたため、アニメーションの有無や遷移イメージなどは開発依頼書を作成し、またMTGでの説明などを実施することで、抜け漏れ・認識ズレがないように進行した。
成果物
業務システムであり一般公開ができないため、ぼかした上で画面イメージの一部を記載する。
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ユーザーからの評判
リリースが2024年6月のため、現時点ではユーザー調査の実施待ち。
ただし、社内の営業からは「圧倒的に使いやすくなった」「何の情報をいつ入れるのか、かなりわかりやすくなった」と大きな反響と好評をいただいている。